新人保育士の服装の選び方とNG例|乳児クラスの注意点を現役園長が解説

新人保育士の服装の選び方とNG例|乳児クラスの注意点を現役園長が解説 保育士の仕事

保育士として働き始めると、保育中に何を着ればいいのか悩む方は多いのではないでしょうか。保育士の服は、「安全・動きやすさ・清潔感」を意識して選ぶのが基本です。とはいえ、具体的にどんな服を選べばいいのか、最初は分かりにくいかもしれません。

そこで、0・1・2歳児が通う小規模保育園で園長をしている私が、服装選びのコツやNG例をまとめました。乳児クラスで特に気をつけたいポイントも紹介しているので、毎日の服選びの参考にしてください。

新人保育士の服装選びで意識したい5つの視点

保育士の服装は、安全や動きやすさ、清潔感に加えて、園のルールや周りからの見られ方も大切です。服を選ぶときに意識したい5つの視点を、順番に紹介します。

まずは働く園の服装ルールを確認する

服装選びでは、まず働く園のルールを押さえておきましょう。服装の決まりは、園によって大きく違うものです。

たとえば、Tシャツやズボン、靴の色まで指定されている園もあれば、比較的自由な園もあります。ジーンズやジャージ、キャラクターものの服を禁止している園も少なくありません。

入職前の説明や初日に、確認しておくと安心です。

子どもがけがをしない服を選ぶ

保育中は、抱っこやスキンシップで子どもと体がふれ合う場面がたくさんあります。そのため、子どもの肌を傷つけないシンプルな服を選びましょう。

硬い飾りやファスナーが付いた服だと、抱っこしたときに子どもの肌に当たってしまうこともあります。子どもにけがをさせないためにも、なるべく飾りのないデザインがおすすめです。

しゃがむ・走るなど動きを妨げない服を選ぶ

保育士の服は、伸縮性のある素材で少しゆとりのあるサイズを選ぶと、動きやすくなります。保育中は子どもと一緒に体を動かす機会が多いため、動きを妨げない服が欠かせません。

しゃがんで子どもと目線を合わせたり、外遊びで一緒に走ったりする場面もあります。動きにくい服だと、子どもが転びそうになったときにとっさに支えられないかもしれません。

試着できるときは、しゃがんだ姿勢でも動きやすいかを確かめておくと失敗しにくくなります。

ヨレや色落ちのない清潔な服を選ぶ

保育中の服は、ヨレや色落ちのないものを選びましょう。子どもにとっては、いつもそばにいる保育士の清潔感も大切な環境のひとつです。

首元が伸びた服や色あせた服は、たとえ毎日洗濯していてもだらしなく見えてしまうことがあります。傷んできた服は早めに買い替え、気持ちよく着られる服で子どもと過ごしましょう。

お散歩中など園の外で見られても安心な服を選ぶ

保育士の身だしなみは、園全体のイメージにもつながります。そのため、園の外に出るときも服装に気を配りましょう。

お散歩中は、地域の方や公園で遊ぶ親子と顔を合わせる機会も少なくありません。露出の多い服や派手すぎる柄は、思った以上に人目を引いてしまいます。迷ったときは、誰に見られても恥ずかしくない服装かどうかで判断してみてください。

乳児クラスならではの服装の注意点

乳児クラスでは、抱っこやおんぶの機会が多く、手にした物を口に入れる子どもも少なくありません。そのため、幼児クラスとは少し違った視点での服選びが大切です。

この年齢ならではの環境をふまえて、服を選ぶときに意識したい3つのポイントを紹介します。

抱っこやおんぶをしても肌が見えにくい服にする

首元の詰まった服や、長めの丈のトップスを選ぶと安心です。胸元が大きく開いた服や丈の短いトップスだと、抱っこで前かがみになるたびに肌が見えてしまいます。

保育室には保護者が出入りすることもあるため、着たときの見え方にも気を配りたいところです。

口に入りそうなボタンや飾りは避ける

ボタンや飾りが付いた服は、できるだけ避けましょう。この時期の子どもは、気になる物を何でも口に入れようとします。

小さなボタンやビーズは、誤飲につながるおそれがあります。子どもの安全を守るためにも、口に入る大きさの部品が付いていないかを確かめてから選ぶようにしてください。

汚れる前提で着替えを用意する

乳児クラスでは、すぐに着替えられるよう替えの服を用意しておきましょう。よだれや食べこぼし、鼻水などで、服はすぐに汚れてしまいます。

保育士は、子どもや保護者と毎日顔を合わせる存在です。汚れに気づいたら早めに着替え、身だしなみを整えておくことが大切です。

保育士が避けたい服装のNG例

保育士の服装には、安全面から避けたほうがよいものがあります。新人さんが迷いやすいNG例を、理由とあわせて表にまとめました。

園によって基準は異なるので、服をそろえるときの目安として参考にしてください。

NGな服装避けたい理由
フードやひもが付いた服子どもに引っ張られると首が締まったり、子どもも一緒に転んだりする危険がある
裾の広いパンツ裾を踏んだり引っかけたりしやすい
胸元が開いた服・丈の短いトップス前かがみになるたびに肌が見えやすい
細身のパンツ・股上の浅いパンツ動きにくく、しゃがむと背中が出やすい
ボタンや飾りの多い服子どもの肌を傷つけたり、誤飲につながったりするおそれがある
ジーンズなど生地の硬いズボンかがむ動きを妨げやすく、禁止している園もある

服を選ぶときは、子どもの安全や動きやすさを妨げないかという視点でも見直してみてください。

保育士の服装アイテム別の選び方

ここからは、トップスやズボン、靴など、アイテムごとの選び方を紹介します。実際に働く園のルールと照らし合わせながら、服をそろえるときの参考にしてください。

トップス|フードやひものないシンプルなもの

トップスは、フードやひものないシンプルなデザインを選びましょう。首まわりのフードやひもは、子どもに引っ張られやすい部分です。

急に後ろから引かれると、保育士自身の首が締まったり、バランスを崩したりすることもあります。また、引っ張った子どもや抱っこしている子どもまで、一緒に転んでしまうかもしれません。

夏はTシャツ、冬はトレーナーなど、首まわりがすっきりした服が基本です。

ズボン|股上が深めで伸縮性のあるもの

ズボンは、股上が深めで伸縮性のある長ズボンがおすすめです。保育中は、しゃがんだり立ち上がったりする動きのくり返しです。股上が深いと、しゃがんでもズボンがずり下がりにくく、背中が見えにくくなります。ストレッチ素材なら、ひざを曲げても突っ張らず、子どもの目線まで楽にかがめます。

園で禁止されていなければ、伸びがよく洗濯にも強いジャージも使いやすい服装です。一方で、生地の硬いジーンズはかがむ動きを妨げやすいので、避けたほうが無難でしょう。

エプロン|かぶるタイプが便利

エプロンを自分で用意する場合は、頭からかぶるタイプが便利です。後ろでひもを結ぶ手間がなく、保育中にひもがほどけて引っかかる心配もありません。

また、園でキャラクター柄が禁止でなければ、子どもが好きなキャラクターのエプロンもいいでしょう。子どもとの会話のきっかけにもなります。

靴・靴下|動きやすく脱げにくいもの

靴は、さっと履けて滑りにくいスニーカーが向いています。私の経験では、ひも靴よりもマジックテープタイプのほうが使いやすく感じました。ひもを結び直す必要がないので、お散歩中も子どもから目を離さずにすみます。

上履きを使わない園では、室内を靴下で過ごすことになります。浅めの靴下より、足首まで覆う長さの靴下のほうが、動いてもずれにくく快適です。

帽子|つばが広すぎないもの

帽子は、つばが広すぎないものを選ぶと安心です。つばが広いと視界がさえぎられ、子どもの動きを見落としやすくなります。

また、外遊びの最中に帽子が風で飛ばされることもあります。気になる場合は、あごひも付きの帽子を選んだり、後付けできる帽子クリップを使ったりすると便利です。

髪型・爪・アクセサリーなど身だしなみのポイント

保育士は、服装だけでなく髪型や爪なども整えておきたいところです。保育中に意識したい3つのポイントを、順番に見ていきましょう。

髪型|長い髪はまとめて顔にかからないようにする

肩より長い髪は、結んで顔にかからないようにしましょう。下ろしたままだと、抱っこやおんぶをしたときに髪が子どもの顔にかかったり、引っ張られたりしがちです。

ヘアピンやバレッタは、外れると誤飲につながることがあります。まとめるときは、飾りのないシンプルなヘアゴムを使うのがおすすめです。

髪色の決まりは園によって差があるので、明るくしたい場合は事前に確認しておくと迷わずにすみます。

爪・メイク・香り|清潔感を大切にしてシンプルに整える

爪は短く切りそろえ、清潔に保つことが大切です。長い爪は、子どもの肌をひっかいてしまうことがあります。ネイルを禁止している園もあるので、気になる場合は園のルールを確かめておきましょう。

メイクはナチュラルにし、香水や香りの強い柔軟剤も使いすぎないのが理想です。保育士は子どもと近い距離で関わる場面がたくさんあります。強い香りが苦手な子もいるので、香りは控えめにしておくと、子どもも心地よく過ごせるでしょう。

アクセサリー・腕時計|外しておくのが安心

ピアスやネックレス、指輪は、勤務前に外しておきましょう。保育中のアクセサリーは、禁止している園も少なくありません。禁止されていない場合でも、子どもの肌に当たって傷つけてしまうことがあります。特にピアスは小さく、外れて落ちると誤飲につながるため注意が必要です。

一方で、腕時計を着けてよいかは園によって分かれます。園のルールを確認しておくと安心です。

季節ごとの保育士の服装のポイント

保育士の服装は、季節によって気をつけたいポイントが少しずつ変わります。春・秋、夏、冬に分けて、服選びのコツを紹介します。

春・秋|脱ぎ着しやすい重ね着で調整する

春と秋は、薄手のトップスに前開きの羽織りものを重ねるのが便利です。朝晩と日中の気温差が大きく、屋外と室内で体感温度も変わりやすい季節です。

特に4月の慣らし保育の時期は、子どもを抱っこしたりあやしたりして汗ばむことも少なくありません。さっと脱いだり羽織ったりできる服を選んでおくと、一日中快適に過ごせます。

夏|吸湿速乾の素材と冷房対策

夏は、汗を吸ってもすぐに乾く吸湿速乾素材の服を選ぶと快適です。外遊びやプールの準備などで、汗をかく場面がたくさんあります。

一方で、冷房の効いた保育室では体が冷えやすいので注意が必要です。薄手のカーディガンなどを1枚用意しておくと、すぐに調整できます。

冬|室内は薄着、外では動きやすい防寒

冬は、室内では薄手の重ね着にし、外に出るときに上着で防寒するのがおすすめです。暖房の効いた保育室で厚着をしていると、動き回るうちに汗をかいてしまいます。上着は、腕を動かしやすく丈が長すぎないものを選ぶと、抱っこやしゃがむ動きをスムーズに行えます。

首元を温めるなら、ネックウォーマーが便利です。マフラーは子どもに引っ張られると首が締まる危険がありますが、ネックウォーマーなら心配ありません。私も冬のお散歩では、ネックウォーマーがとても役立ちました。

まとめ|園のルールを守り、安全で動きやすい服装を選ぼう

保育士の服装は、安全・動きやすさ・清潔感を意識して選ぶことが大切です。まずは働く園のルールを確認し、そのうえでこの記事で紹介した選び方を取り入れてみるのがおすすめです。

乳児クラスでは、抱っこやおんぶをしたときに肌が見えないか、口に入りそうな飾りがないかも確認してみてください。髪型や爪などの身だしなみも、子どもの安全と保護者からの信頼につながるポイントです。

服装に迷ったときは、ひとりで悩まず先輩や園長に相談してみるのもひとつの方法です。子どもを守りながら、自分自身も動きやすい服装を選んでいきましょう。

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